| 木の家に住むということ |
木は伐採しても生き続けています。数年前のある日、奈良のある場所を訪れた時、
250年前に建てられた住宅を移築して、展示物として公開していた処を訪れました
責任者の方は、その建物の所有者の方でしたが、移築の際、表面が黒ずんだ梁を切断すると新品の木材の断面のようだったそうで、その方はとても驚かれ、印象に残って
いるといったお話をしてくれました。私もそのお話を聞き、「木は生きている」と実感しました。木材は250年もの間、ひっそりと呼吸し続けていたんですね。館内の土間は吹き抜けになっていて、天井は7〜8メートルぐらいあったように記憶しています。ひんやりとした感じでしたが、とても心が落ち付ける空間でした。壁は土壁でしたので、しばらくそこにぼんやりと佇んでいました。とても心が癒され、落ちつける空間。ストレス社会の現在、家にいる時だけでも、癒されるような空間の中で時間を過ごしたいですね。
ところで、新建材のフローリング材のメリットは、リーズナブルな価格帯・材料の精度が良い・施工性が良い・見栄えが良いといった利点がありますが、呼吸する事はありません。木材は、周囲の湿度に反応して、湿気を吸い込んだ
り、吐出したりしています。羊毛断熱材「サーモウール」もそうですが、木の水分がある温度と湿度のもとでつり合うと木材は安定します。木は一定の含水率を保とうとする為、空気中の水分に応じて、木材内に水分を取り込んだり、吐出したりするので
す。自然の中にいると、妙に、心が落ち着きますが、精神の安定剤のような役目をするのかもしれませんね。ただ、無垢のフローリング材を使用すると、木は伸び縮みするので、繋ぎ目が透く可能性はあります。ですが、年月が過ぎると、「朽ちていく美
しさ」のようにも思えますし、表面にキズができたとしても、それがまた味わい深いものとして、感じられるのではないでしょうか。